介護離職と再就職の難しさ

介護を必要とする年齢は人によってさまざまだが、75歳を超えると介護を必要とする人の割合が急増する。
そして、それらの人々の介護を担うのが多くの場合その子どもになる。
親の介護をするために離職せざる負えないという人の割合は非常に多く、年間で10万人を超すとも言われている。
そして、それらの人々が、親の介護をする必要がなくなり、再就職をしようと考えても非常に難しいという現状があるのだ。

介護を必要とする人が75歳前後だとすると、その介護をする子どもの年齢は40代から50代ほどになる。
これは日本において働き盛りと言われる年齢であり、重要な職に就いていることも多い年齢だ。

それにも関わらず、介護離職をするとキャリアが分断されてしまい、しかも1年以上仕事から離れると再就職がさらに難しくなってしまう。
40代から50代での再就職は若手とは言えず、積極的に採用してくれる企業が一気に減少していく。
加えて、キャリアが重要な時期に分断されると予想していなかったことからも本人の精神的な負担が大きく、意欲が減退してしまうことも再就職を難しくさせてしまう原因である。

この問題を解決するためには、できるだけ離職しないということが重要だ。
介護休暇の制度を十分に活用したり、短時間の勤務ができるように会社と交渉することも有効な手段だと言える。
もし離職した場合も、シニア採用を積極的に行っている企業を見つけたり、再就職の支援を行うプロと相談することで問題が解決することもある。